ゲーム制作における著作権問題とは?注意点を解説!

ゲーム制作関連

はじめに

ゲーム制作は創造性が求められる一方で、著作権問題に直面するリスクも避けられません。特に独自のゲームアイデアやキャラクターデザインを世に送り出す際、他作品との類似性や著作権侵害の疑いが生じることがあります。

本記事では、「ポケモンとパルワールド」「ウマ娘とパワプロ」「ファイヤーエムブレムとティアリングサーガ」「スイカゲームと類似アプリ」の4つの著作権問題を取り上げ、それぞれの事例から個人制作者が学ぶべきポイントを深掘りしていきます。


実例1:ポケモンとパルワールド

概要

「パルワールド」は、Pocket Pair社が開発したサバイバルゲームで、モンスターを捕獲して育成する要素が特徴的です。しかし、そのキャラクターが「ポケモン」と似ているとの指摘を受け、批判が集まりました。特に、鮮やかなデザインやキャラクターの造形にポケモンシリーズを彷彿とさせる部分があり、比較対象とされることが多くなっています。

争点と対応策

  • 独自性の重要性:
    「パルワールド」では、銃器を用いた戦闘や、捕獲したモンスターを労働力として使うシステムを導入し、「ポケモン」との差別化を図りました。こうした差別化要素が著作権侵害の訴えを回避する要因と考えられます。

学び

キャラクターデザインにおいては、既存作品を参考にしつつも独自性を追求することが不可欠です。また、ゲームメカニクスにおいても、競合他社との差別化を意識しましょう。

パルワールドを擁護するわけじゃないけど、既存の生物をベースに空想の怪物をデザインしたら特徴くらいは似てくるんじゃね?例えば、ワニだったら「緑色」「大きい目」「皮膚がゴツゴツして固い」「大きい口」「鋭いキバ」「尻尾」「四足歩行」「怪物」とかのプロンプトでAIイラスト生成したら似たようなの出来るんじゃない?

実例2:ウマ娘とパワプロ

概要

コナミは、Cygamesが手掛ける「ウマ娘 プリティーダービー」における特許侵害を主張し、訴訟を起こしました。問題となったのは「育成モード」のゲームシステムです。このモードが、コナミの「パワフルプロ野球」の育成システム「サクセス」に似ているとされました。

争点と裁判の進展

  • 特許侵害の主張:
    「サクセス」のような育成要素を特許化することで、他の作品が似たシステムを採用する際にリスクが生じます。
  • サイバーエージェントの反論:
    Cygames側は、「ウマ娘」のシステムは独自性を持っており、特許侵害には当たらないと主張しています。

学び

特許侵害を防ぐには、開発前に特許情報を調べ、特定のゲームメカニクスが登録されていないか確認することが重要です。具体的には、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)での検索を活用してください。

すでにひとつのジャンルとして確立しつつあるものもある。例えば、サマナーズウォーにおける、装備の組み合わせででセット効果が発動し、キャラクターを自分なりにカスタマイズするシステムは、RAID: Shadow Legendsエピックセブンなどで取り入れられており、ひとつのジャンルとして今後も様々なゲームで取り入れられるのではないかと思う。

実例3:ファイヤーエムブレムとティアリングサーガ

概要

「ファイヤーエムブレム」シリーズの元開発者である加賀昭三氏が制作した「ティアリングサーガ」は、任天堂から著作権侵害で提訴されました。この事件では、旧作と新作の類似点が争点となり、最終的に「ティアリングサーガ」は敗訴しました。

争点と教訓

  • キャラクターとストーリー:
    戦闘システムやキャラクターのデザインが旧作と酷似していたことが問題となりました。
  • 過去作品との区別:
    開発者が関わった過去の作品との類似性を避けるためには、まったく新しい要素やデザインを導入する必要があります。

学び

新作を開発する際、過去の作品との類似点を徹底的に見直し、オリジナル性を強調することが重要です。

同じキャラクターが登場するとかもう普通にヤバいよねwwただ、敗訴とはいっても著作権侵害については無罪だったそうです。

実例4:スイカゲームと類似アプリ

概要

「スイカゲーム」はシンプルなルールと爽快感で人気を博しましたが、その後多くの類似アプリが登場しました。これらのアプリは、「スイカゲーム」とほぼ同じゲームメカニクスを使用しているものの、著作権侵害として訴えられるケースはありませんでした。

争点と現状

  • ゲームメカニクスの保護:
    ゲームの基本ルールやメカニクス自体は著作権保護の対象外とされることが一般的です。そのため、類似アプリが多発しました。

学び

ゲームメカニクスだけでなく、グラフィック、音楽、キャラクター設定など、著作権保護が可能な要素に力を入れることで競合との差別化を図りましょう。

果物のキャラクター化・パズルゲームとしてはシンプルなメカニクスという点で、独自の思想として保護することは難しいのかもしれない。ゲームとは光と音と体験の総合芸術だと解釈してる身であるものの、ゲームに関してはゲーム創作とは呼ばれず、ゲーム制作ゲーム開発と呼ばれるが所以は、メカニクスのルーツを辿っていけば、誰でも思いつくようなモノという事が根底にあるからなのかもしれないな。

ゲーム制作における著作権トラブルを避けるためのポイント

実際の事例からこれから我々が学ぶことは多々あります。ゲームとは、創案と感化の連鎖で発展してきましたが、「感化の影響があまりにも大きすぎる芸術」だとすれば、我々開発者側が留意しなければならない点はこれからも多くなっていきます。

トラブルを避けるためのポイントは以下のとおりです。

  1. オリジナリティの確保:
    • デザイン、ストーリー、システムの独自性を意識する。
  2. リリース前のチェック:
    • J-PlatPatなどのツールを使い、特許や著作権の状況を調査。
  3. 素材の利用ライセンス:
  4. 専門家への相談:
    • 日本弁護士連合会などの機関を活用し、リスクがある場合は事前に対策を講じる。

おわりに

ゲーム制作における著作権問題は、非常にデリケートで多くのリスクを伴います。しかし、事前に十分な調査を行い、独自性を意識することで、多くのトラブルを回避することが可能です。この記事が、個人制作者やインディーゲーム開発者の参考になれば幸いです。

ゲ制最高!

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